ドリーム小説











カウントダウン 3










何時も通りとみせかけた朝。
けれど、昨日の夜に沖矢さんは帰ったから、今日は幾日かぶりの一人で迎える、朝。

今までの日常が、戻ってくる。
それだけなのに。
そのはずなのに。

物足りなく思う、私もいるわけで。

欲張りになってしまったなぁ。
そんなことを思いながら寝室のドアを開けて___

「Good morning、

昨日と変わりなく、赤井さんの姿があったことに、どうしようもないくらいにほっとして。
昨日と変わりない、赤井さんに自分で言い出したことなのに、どうしようもなく悔しくなった。

今日の朝ご飯はパンケーキ。
たっぷりの生クリームは朝から食べるには少々ヘビーだけれども。
蜂蜜も同じくらいかけて、甘いそれを口に運ぶ。
赤井さんも同じようにもぐもぐと咀嚼する。
頬に生クリームがついてますよ、かわいいですね。


そんなやりとりをできるくらいには、昨日と変わらない日
そんなやりとりが普通になってしまうくらいには、日常になってしまった朝






本日の講義はこれにて終了。
使った教科書を鞄に戻しながらちらり、入り口をみる。
どうやら今日のお迎えはまだのようだ。
ぐう、っと背伸びをしてスマホを確認___とちかちかと何かの通知を知らせているのが目に入って。

「着信・・・・・・?」

それはほんの数分前のようで。
誰からかと画面を明るくすれば、それは昨日連絡先を交換したばかりの少女のもの。

「なんだろう・・・・・・」

不思議に思いながら折り返し電話を___かけるよりも先に、着信を告げたスマホ。
あわてて受話器ボタンを押した。

「もしもし?哀ちゃん?」

けれど___返答が、ない。
かといってつながっていないわけではなさそうで、向こうからは喧噪が聞こえる。
間違ってポケットの中とかでつながった?
あるいは___つながっているけれど、答えられない?
よく聞けば、電話口、どこか小さな泣き声も、聞こえて

まさか、浮かんだのは嫌な予感。
ぞわりとした背中。

これは、名前を呼び続けても良いものか?
答えられない状況であるならば。あまり声を伝えない方が、いい?

どうする?

「どうした?」

声をかけてきたのはいつのまにかすぐそばに着ていた赤井さんで。

「哀ちゃんが___」

「___ん?」

あれ、でも赤井さんって哀ちゃんのこと知ってたっけ?
ああ、でもそんなことどうでもいい
いぶかしげな表情の赤井さんが、目に入る。

どうする?
どうしたらいい?

「___哀ちゃん」

少しだけ小さな声で呼ぶ。
赤井さんの眼が怪訝そうに細まって。

「もし聞こえてて、声を出せない状態なら___電話口を3回、叩ける?」

小さく問えば、微かな吐息の後、こんこんこん、と応じる音。
哀ちゃんに、何かが、起こっている。

ばっ、と顔を上げた先、目を見開く赤井さんの姿。

「赤井さ、」

スマホが奪われた。
赤井さんの表情は見たことがないくらいに切羽詰まっていて。

「哀」

赤井さんが、名前を呼び捨てにするのを、はじめて、きいた。
昨日自分でごまかした感情がざらり、心臓を撫でる。
何事かを早口で話しながら赤井さんの足は教室の外へ向かって。
その後をあわててついて行く。
エスコートしてくれるときのスピードはやっぱり私を気遣っていたからこその遅さなのだろう。
その足の長さに似合うスピードはどんどん私との距離を開けていく。

まって、まって

開く距離が、今の私と赤井さんの状態みたいに思えて。
足が、とまりそうになる。
と、

、赤井さん?」

私の足を止めずにすんだのは、名探偵の、声。

「どうかしたか?」

赤井さんが私のスマホを持ってることに、私をおいて赤井さんが進んでいることに、違和感を感じたのだろう。
きょとんとした表情で、首を傾けてきた工藤君の手を握って、ひいた。

「哀ちゃんに、何か起こってるみたいなの___助けて、工藤君」

私の言葉に工藤の目は大きく見開かれて、ひいていた腕が逆にひかれるような形になった。

「どういう状態だ」

「哀ちゃんから電話が来て、でたんだけど応答が無くて。もし答えられない状況だったら電話を叩いてって、そう言ったら___」

「わかった」

赤井さんが車にたどり着くとがちゃりとドアを開けて乗り込む。
工藤君もその助手席にするりと乗り込んで。
同じく後部座席にあわてて乗り込んだ。

「赤井さん、落ち着いて」

電話を手に取ってからどことなくぴりぴりとした雰囲気を醸し出していた赤井さんをなだめるように。
そこでようやっと赤井さんはぱちくりと眼を瞬かせてこちらをみた。

「___新一君?」

「そう、俺がいます。だから___灰原は大丈夫です」

一度、二度、大きく息を吸った赤井さんは目元をその大きな手で隠して息を吐いた。

「___すまない、もう大丈夫だ」


哀ちゃんが赤井さんとどういう関係なのか、だなんて、こんな時にとてつもなくどうでも良いことを考えてしまう私の思考を叩き壊したい。

も一緒にくるのか?」

工藤君の心配そうな声。
___否、きっと彼が心配しているのは足手まといになること。
わかってる、一緒にいってもできることなんてきっとない。
それでも、それでも。

「偶然だったとしても、哀ちゃんは私に助けを求めたから___一緒に行かせて」

哀ちゃんが求めているのが、あえての”女性”である私だったとしたら。
二人だけで行かせるつもりは、ない。
車のバックミラーごしに2対の瞳を見つめ返した。

「___指示がない限り、動かないようにしてくれ」

緑色の瞳が瞬いて、同時にかけられた言葉。
頷いた私に頷き返した赤井さんをみて、後部座席のシートに身を預けた。
と、目の前に差し出された自分のスマホ。

、電話をスピーカーモードにして、何か変な音とか聞こえたら教えてくれるか?」

工藤君からの指示に頷いて、車内に聞こえるように音量を調節する。
そうすれば、やっぱり小さな泣き声も、明確に聞こえるように、なって。

「彼女のスマホの位置情報を確認できるか」

「すぐに博士に頼むよ」

そうしている間にもぽんぽんと二人の間で会話は進んでいく。
いつの間にか進み出していた車は結構なスピードで交差点を通過していって。
ねえ、はやい、結構怖い、大丈夫?
違反じゃない??
ああ、でも哀ちゃんが危ないなら仕方がない。

「恐らく最近連続で起こっている小学生誘拐事件でしょう。僕も捜査協力を依頼されていましたから」

工藤君の言葉に思い起こすのは、朝のニュースで流れていた行方不明者の名前。
さぁっと背中が凍りそうになった。
ただの文字の羅列だったものが、一気に現実味を帯びて私にのしかかる。

無差別に行われている小学生を誘拐する事例
怖いね、なんて友人と話してた。

哀ちゃんになにも起こっていないように、今は願うことしかできなくて。

「___大丈夫だ、あの子は必ず助ける」

「安心しろ。俺たちがついてる」

赤井さんの言葉は、は魔法のように不安を軽くして。
工藤君の言葉は柔らかく胸の痛いところを包み込んで。

「哀ちゃん、大丈夫だから___絶対二人が助けてくれるからね___」

電話口で小さくつぶやいた声は思った以上に車内に響いて。
私を慰めるように電話口でとんとんとん、と三回、音が鳴らされた。





「博士から灰原の位置情報が送られてきた!コードも送ってもらったからこれで追えるはずだ!」

「場所は?」

「東都の東、倉庫街!」

「スピードを上げる、舌を噛むなよ」

赤井さんが言ったとおり、ぎゅん、と体にかかる衝撃は激しくなる。
スマホを落とさないようにしっかりと抱え直す___と、
雑音だけしか響いていなかった電話の向こうから、新たな声が、聞こえてきた。

”こんだけガキ共がいれば、先方の望む奴が一人くらいいるんじゃねえっすか?”

”かわいい顔ばっか集めたからな”

”特にこの子とか___”

べりり、何かをはがすような音。
そこでようやっと彼女がはなせなかった理由が明確になって。

”___もう!お兄さんたち!すごくいたかったんだから!”

電話口から聞こえた声は確かに哀ちゃんのもので。
話し方が違うのは相手を油断させるためか。
小学生みたいに幼い話し方を意識しているようで。
小さく息を吐く。
少なくとも声を出せるほどには無事だと。

”わりいなぁ嬢ちゃん。叫ばないとも限らなかったもんでな!”

楽しそうに声を上げているのは、取引とやらが無事にできそうだから、か。

”お兄さんたち、私たちを集めて、なにするの?なにしてる、ひとなの?”

危険性を理解していない、幼い無垢な子供のように、答えを誘導していく哀ちゃん。
それに工藤君は赤井さんは静かに耳を傾けて。
哀ちゃんの質問に対して、機嫌がよいらしい男達は笑って答えた。

”嬢ちゃん達みたいにな、かわいい子供がほしいっていうお金持ちはたくさんいてな。そんな人たちのお願いをかなえるお仕事をしてるんだ”

ぴくり、赤井さんの表情がいつもよりも数割り増しで怖いものに変わった気がする。
元々人相がいい方じゃなかったけれど、今むしろ人を何人かやってそうな顔してる。

”・・・・・・哀、かわいい?”

突然哀ちゃんからもたらされた言葉。
彼女らしくないそれに、がくん、後ろを向いていた工藤君の首が落ちた。
何ともいえない表情でスマホを見つめる工藤君。
赤井さん、なんかさっきより車のスピードあがった気がするんですけど。

”この中で、一番?”

”え、ああ、そうだな、嬢ちゃんが、哀ちゃんが一番かわいい!”

きゅるきゅると可愛らしい効果音が聞こえそうなそんな言い方で。
相手の男は哀ちゃんのご機嫌をとるように、柔らかな声色になって
赤井さん、さっきからハンドル持つ左手の人差し指が、ずっとこんこんとハンドル叩いてますね。

”なら、哀だけでいいよね?___哀だけにしてくれるなら、私おとなしくしてるよ?”

ぴたり、その言葉を聞いた瞬間、工藤君の苦笑ははがれ落ちた。
赤井さんの眼がす、っと細まり、車のスピードはまたあがった。

「赤井さん、あの向こうに見える倉庫にいるみたいです」

”そうだなぁ。嬢ちゃんだけだとちょっとなぁ___”

と、突然、音が、クリアになった

”こいつ、携帯使ってんぞ!”

”取り上げろ!!”

ぞわり、車内の空気が張りつめたものに変わった。
同時にぶちり、電話が切れる


「くっそ、ここらへんのはずなのに!」

同時に電源も落とされたのか、哀ちゃんの現在地が把握しきれなくなって。
赤井さんが急ブレーキをかけて車を止めた。

、ここから出るなよ」

止まった瞬間、工藤君が車から飛び降りて、私にそう告げる。

「端から虱潰ししかないか___おとなしくしてろ」

同時に降りた赤井さんはトランクケースから何か長細い鞄を取り出すと肩に背負って。
くしゃり、私の頭を子供にするようにかき混ぜた。

「赤井さん消えた情報からすると、恐らく向こうから3つ目、あるいは5つ目の倉庫かと。、灰原の携帯に何か連絡があればすぐに知らせてくれ。」

準備ができた二人はすぐさま駆けだしていく、
私はそれを見送るだけで。

ぎゅう、と哀ちゃんのスマホを握る。
先ほど切れてからなんの音沙汰もないそれを。

と、工藤君達が走っていった方とは違うところの扉が開く音が、聞こえた。
同時にいくつかの叫び声が。

「___哀ちゃん」

もしかしたら。
そう思った瞬間動かずにはいれなくて。
言いつけを車の中に置き去りにして、車を飛び出した。

声の発信源に、走る。
あの子がいるかもしれないところに

彼女が助けを求めたのは、偶然でもなんでも___私だ。


ならば、あの子を、まだ幼いのに大人びて笑う彼女を、私に手を伸ばした彼女の手を___つかまなきゃ。


曲がり角飛び出す直前、目の前に現れた小さな陰。
それは、求めていた少女のもので。

「哀ちゃん!」

手を伸ばして、その細い腕をつかんだ。
ぐ、と引き寄せれば柔らかな体が飛び込んできて。
そのまますぐそばにあったコンテナの陰に身を潜める。
瞬間、響いた音。
なんの音か、わからない。
だって、私は現実でそんな音を聞いたことが、ないから。

さんっ!」

驚いたような、声。
腕の中の温もりを感じるようにさらにぎゅう、と抱きしめれば息をのむ少女。

「怪我はっ?」

ばっ、と距離をとってその体に手をやるけれど、大きな怪我はなさそうで。

「大丈夫だけどっ___工藤君達は?」

「見つけたぞガキィ!!」

遮られた会話。
聞こえてきた声の方向に顔を向けようとした哀ちゃんをとっさに腕の中に抱え込んで。
相手から隠すように。
相手を見なくていいように。

そのかわりに、私がまっすぐにその相手をみる。

「なんだてめぇ!」

浴びせられる怒声は激しくて。
あまり慣れていない怒鳴り声に体が一瞬震えるけれども。

腕の中のこの子を、守らなきゃ。
その想いだけで力を強める。

震えた体に、どうか気づかないで。

「まぁいい、てこずらせやがって!大事な商品だが、生きてればいいだろ!!」

その手が、こちらに向けられた。
黒光りするそれは、生まれてこの方見たことのないもの。

それが、指を動かす、その瞬間___

その手に持たれていた黒光りする何かが___弾き飛ばされた。

「確保ー!!」

響いた声はこの場所では聞くはずの無いもので。
私たちの前、ばっ、っと飛び出てきたのは灰色のスーツにミルクティー色の髪を持った___イケメン。
ちらり、こちらをみた蒼い色が私を、私の腕の中を見て、安堵の色を宿す。

「安室、さん・・・・・・?」

目の前にしゃがみ込んだ彼の名前を呆然とつぶやけば、彼は人差し指を口元にたてて。

「この格好のことは秘密、で、一つお願いします」

つぶやいた名前に安室さんは少し困ったように眉を寄せながらそういった。

「___あなた、どうしてここに?」

もぞり、腕の中の哀ちゃんが安室さんを見上げて問いかける。

「___公道をあんなスピードで走るマスタングがあったら、追いかけないわけがないじゃないですか」

どうやら赤井さんの車を追いかけてきたようで。
彼の向こう、ばたばたと動き回るスーツの男性達も同じ所属か何かなのか。

「子供達がいるの___ちゃんと保護してあげて」

「___もちろんです」

ぴ、っと小さな手のひらをとある倉庫に向けて、哀ちゃんはつぶやいた。
それに対して安室さんは一つ頷いて、すぐそばに着ていためがねの男性に指示を出す。

それを見守っていれば、ばたばたと走ってくる音が、聞こえて。

「灰原!!」

響いたのは工藤君の声。
同時に体が、温もりに、つつまれた。

視界に入ったのはニット帽。
鼻腔をくすぐったのは、彼のにおい。

___今度は、助けられた___


気のせいかもしれない、そんな言葉が、聞こえた気がした。

一度強く抱きしめられたと思えば、その温もりは離れて。
そのかわり、とばかりに腕の中の温もりも、消えた。

「怪我は?」

腕の中の存在は、目の前いつの間にか目の前の___赤井さんの腕の中。
確かめるようにぺたぺたとあちこちさわられて、哀ちゃんの表情は非常に不愉快だ、と訴えている。
ぽかん、とそれを眺めていれば哀ちゃんと眼があって。

その眼が、大きく瞬いて、困ったように笑みを浮かべた。

「さっさとおろしなさい。あなた、抱きつく相手が、違うでしょう?」

べしり、激しい音と同時に哀ちゃんが目の前に降りてきて。
優しく頭を撫でられた。
座り込んだままの私の視界はかすかに腰を屈めた哀ちゃんと同じくらいで。

「馬鹿ね、泣かなくてもいいでしょう?」

その言葉にようやと、視界が潤んでいる理由がわかって。
認識してしまえばろぼろこぼれ出す滴は止まらない。
立ち上がろうとしても、腰がぬけて、体が震えて、どうすることもできなくて。

ぎゅ、と軽く頭を抱えられて。

自分よりもずっと幼い相手なのに。
自分よりもずっと小さな子供なのに。

「私は大丈夫だから、安心しなさい」

ああ、ちがう、ちがうの。
自分に言い聞かせてたけれど、確かに哀ちゃんが無事でよかったの。

でも、でもこの涙は___そうじゃなくて___

「大丈夫よ、あの人が私に抱いてるのはそんな甘ったるい感情じゃないから。」

思考を、読まれたのかと思った。
大人びたこの子に、私の醜いところまで、見られたのかと。

「、哀ちゃぁん。どうしよう、私すごくバカなこと考えた・・・・・・」

「ええ、知ってるわ。人間だもの、そう言う感情だっておかしくはないわ」

ずるい、だなんて。
哀ちゃんが無事で嬉しいのに。
なにもなくてよかったって思ってるのに。
赤井さんに、そんな風に心配してもらえて、ずるいだなんて。
なんて、ひどい馬鹿な人間。

なのに、それを受け入れるみたいに哀ちゃんは笑って。

「さ、私じゃなくて本命に慰めてもらいなさい」

ゆっくりと距離をとった哀ちゃんはふわりと笑って。
かわりにその場所に___赤井さんが、入り込んできた。

そっと、確かめるように私にふれて。
足を、腹を、腕を、肩を、顔を、一つずつ、壊れ物にさわるみたいに、ふれて。

頭に回ったその手のひらが、ぐい、と私を引き寄せた。





のを、思いっきり、突き飛ばした。



___今度は、助けられた___



気のせいだと、思いたかったけれど
その言葉が頭から離れなくなって


今度って、なに?
以前は、誰を、助けられなかったの?




ふみいっちゃいけない、でも、その人の、かわりになんか、なりたくない




吹っ飛んだ赤井さんと
楽しそうに眼を瞬かせた安室さんと
ため息をついた工藤君と
私を見てふわりと微笑んだ哀ちゃん


混乱する私の頭が選んだ選択肢は、まさかの 逃亡

私にふれた温もりが、よかったと言わんばかりに息を吐いたのも
私におそるおそるふれた手が、あまりにも強く私を抱きしめようとしたから
私を映したその瞳が心からの感情を伝えるように細まったから

全部全部、いいように解釈しそうになったのに




___今度は、助けられた___




ごめん、ちょっと今、本当にキャパオーバーなんです、ごめんなさい


「赤井さん!私もう大丈夫なんで、今日から家こなくていいです!おいてある赤井さんの歯ブラシとかも全部処分しますんでー!!」

「ちょっとまて、赤井、まさか貴様彼女の家に泊まり込んでいたのか?」

「赤井さん?どうかと思うわよそれ」

「ああ、道理で___朝も返りもずっと一緒なわけだな」





言い捨てて全力で逃げ出した私はその後問いつめられた赤井さんのことはしらない。

























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