振り回される









「・・・どうしろって言うのさ、これ・・・」

会議が終わって一休みしようかと自室に入った瞬間見つけたそれにシンクは大きなため息をついた。

「こっちは疲れてるから休みたいっていうのにさ。」
一歩一歩それに近づけど、それは微かに肩を上下させるだけで。

「それなのにアンタは何でここにいるわけ?」

キシリ体重をかけたことによって微かにベッドが、軋む。

「何でここで寝てるわけ?」

その体に触れようと手を伸ばして、少しためらい髪に触れる。さらり流れるそれを何度か梳いて、呟く。

「そんな無防備にしてないでよ・・・襲うよ?」

と、まあ言ってみたところで無駄なのは分かり切ってる。もう一つ大きなため息をついて、彼女の背に自分の背をくっ付けて瞳を閉じた。

無防備なのも問題だよなあ、と思いながら、自分にだけ見せてくれる姿ならばまあいいか、と彼女の熱を感じながら意識を遠ざけていった。