ドリーム小説

ときめく  〜ガイと!〜









、危ない!」

その言葉に体は勝手に動いていた。

「うわ、」

思わずしゃがめば上を銀色が通って。
そのまま後ずされば足下の石につまづいて、地面とこんにちは。
しかしながら先ほどまでの場所に刃がふりおろされていて。

「こんの、ちょこまかと!!」

いやいやいや、ぬれぎぬです。
さらに降りおろされる刃を思わず眺めた。



「大丈夫かい?」

心配そうな声色、金色がまぶしい。
ガイが、こちらをのぞき込んでいた。
手を、差し出そうとかすかに動いて、けれどもあきらめたようにその手は引かれる。

「ありがとう、ガイ」

ふわり、笑ってお礼を言えば、困ったように笑い返された。

「けがは?」

問いかけに首を振って、立ち上がる。
ぱたぱたと砂埃をはたいていれば、そっとハンカチを渡された。

は本当に逃げるのはうまいみたいだな」

先ほどとは違う、少しからかうような声色。
瞳に浮かぶ、好奇心。
それならば、とこちらも笑い返して。

「逃げるのは任せて。本当に得意だから。今までいつだって逃げて生きてきたんだからね!」

「胸を張ることじゃねえだろ」

ぼそっと後ろから聞こえたルークの声をあえて聞き流して、目の前のガイに笑う。

「だから、私のことは気にせず、戦ってね」

「いざとなったらイオンだって抱えて逃げちゃうから」

そう言えば、ガイはきょとん、と瞳を丸くさせた。
そして、それはそれはきれいにほほえんだ。

「安心してな。。今回みたいなことはもう起こさないから。ちゃんと、もイオンも守ってやる」

心臓がきゅんってした。














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