ひこしろう




うちはこの後輩を実は尊敬している。

あの鉢屋三郎のいる学級委員長委員会に所属しているということに。

大変な尊敬を抱く。

なんてすごいんやろう。

どのようにしてあの先輩と付き合っているのか、すごい興味がある。

うちにとって恐ろしいとしか感じない先輩をこの子は仕方がない先輩と楽しそうに言った。

遠目に一度見た彼らの委員会風景。

楽しげな先輩とそれを受け入れる後輩たち。

うちに向けられるものとは全く違う笑み。

それが先輩の本当で

そして内に向けられるものも本当。

この子たちは知らない。

先輩がこの子たち以外に見せる姿を。

冷血な姿を

でも、それでいいと思うんよ。

あの先輩にとって唯一の安らぎはこの園。

あの先輩に安らぎを与えるのはこの子たち。

まだもう少しだけは、知らないままでいてやって。

あの人を変な人だと笑ってやれるだけの存在で。






(それは同時にとてもうらやましいもの)