一平

い組にしては珍しいほどに穏やかなのね

ひょっこり、珍しく忍たまと鉢合わせしちゃった。

でも、まだ私はなぜ忍たまたちに近づくなと言われるのか理解してないの。

だからこそ、逢ってしまったこの子とお話をしてしまったの。

それが間違いだった。

気を許しちゃ駄目。

心を見せちゃ駄目。

これから忍びとして生きて行く私にはあっちゃ駄目な感情だったのに。

ああ、穏やかなその話し方が好き

ふにゃり控え目な笑みが好き

ころころとかわる瞳が好き

赤い丸いほっぺたが好き

あなたが好き


遠ざけなきゃいけない

わかってるけど

これ以上私を見せてはいけない

知っているけれど



でもでも、ね



(もう、手遅れだということも知ってしまっているの)