久作




図書室は好き。

静かであたたかくて、たくさんの知識があるから。

私を現実から遠ざけてくれる。

人もあまり来ないし、時間がゆっくりと流れてる気になってくる。

かさり

また一枚紙をめくって次の項へと飛ぶ。

かたり

微かな音

静かな空間で響く音に目を向ければあの先輩の姿。

この場所は好き

でも、あの人は嫌い。

怒ると怖いし

常にぶっちょうずらだし

貸出の時も、なんだか怖い。

くのいち教室の子たちがこの場所を使うのは珍しいらしくて、以前とてもうろんげに見られて。

以前ここ以外で見かけたとき、とても怒っていて。

その感情があまりにも強くて、怖いと思った。

だから私はこの人が嫌い




(その感情に引きづられそうになってしまうのです)