ドリーム小説
凶悪犯が逃げ出して。
ホグワーツには吸血鬼が配備された。
汽車の中、彼らに襲われてポッターは倒れて、妹は彼を助けようとけがをした。
なんて優しい子なんだ。
それに比べてあの姉は、見舞いにも何も来やしない。
それが私に向けられる、評価。
医務室の前、中でかわされる会話に扉にかけていた手をおろす。
一緒についてきてくれていたセドが気遣うように背中を撫でてくれて。
なんでもないようなふりをして、踵を返す。
大丈夫、別に痛くもなんともないよ。
だって、慣れたことだもの。
セドに明るく笑って見せれば困ったような笑みが返される。
この友人は、本当にやさしい人だから。
私に対してもとてもやわらかい人だから。
一度、二度、頭を撫でてくれた。
「このままスネイプ先生のところに行くんだろう?」
うなずいて、彼と距離をとる。
行ってらっしゃい、の言葉に笑って地下へと足を進める。
慣れたことではあるけれど、痛いものは痛いし、悲しいものは、悲しい。
薬学教授の部屋をノックして招き入れられるままに部屋に足を踏み入れた。
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