ドリーム小説
「お姉ちゃん」
久しぶりに名前を呼ばれた。
そちらを見ればひどく疑心に満ちた表情の妹。
なあに?そういって首を傾げれば、彼女の表情はさらに歪んで。
「どうしてスネイプの部屋に行く用事があるの。」
疑問文であろうそれは、なぜか強い言葉尻で。
私が去年この子に言った言葉は伝わりきらなかったようで。
「生徒が先生の部屋に質問をしに行って何が悪いの?」
私の言葉に理解しがたい、とばかりに妹の口調は荒くなった。
「お姉ちゃんが、ハリーのこととかいろいろ、告げ口してるんでしょう!?」
意味の分からない言葉に、ため息を一つ。
何をするにも、悪者を見つけなければ納得がいかないのだろうか。
「知りたいなら教えてあげるよ。」
あなたにはまったくもって必要ないだろうけれど
「私が教授の部屋に通うのは、薬を煎じてもらっているから」
だって優先されたのは妹であるあなただったから。
「煎じてくださっている内容は、翻訳薬。」
その瞬間、妹の表情が変わった。
「あなたと違って、私は英語を学ばせてはもらえなかったから。」
全部全部、両親の基準はなんだってあなたからだったから。
「私には、薬に頼るしか方法がなかったのよ。」
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