ドリーム小説





















組み分けの前。

私は独り、違う部屋に呼ばれていて。

恐る恐るそこへ足を踏み入れれば、黒い大きな蝙蝠のような人が、そこにいて。

ぬ、と目の前にまずそうな液体が入ったゴブレットを渡された。

私は毒殺でもされるのだろうか。

そう思うほど奇抜な色のそれ。

飲むのは嫌だったけれど、言葉が通じないことは恐怖でもあったから。



ひどいまずさと引き換えに、意思疎通を図るすべを手に入れた。



「教授。授業用の薬草の選別終わりました。」

「ご苦労。今日はもうそれで終いだ。」


彼の研究室。

授業で使うものを選別し終えてレポートの採点をする彼に声をかける。



三年目に突入した今でも私は薬学教授であるスネイプ先生が煎じた魔法薬を処方している。


雑用もろもろと引き換えに。


「・・・そういえば。」


さてでは帰ろうか、そう思っていれば珍しく教授に声をかけられる。

珍しいこともあるものだと思いながら先を促せば、聞きたくなかった妹の名前。

「グリフィンドールのようだな」

「・・・それが何か?」


とがった口調に気付いたのか、ちらり、視線を一度だけ向けられて。

「あまり似ておらぬな」


綺麗な母似の妹と、平凡な父似の私。

言われ慣れていたそれに小さく笑う。

「かわいいでしょう?あの子のほうが。」

言葉を吐き捨てる

そうすれば鼻で笑う声。


「グリフィンドールというだけで気に食わん」


それは確かにあの子を否定する言葉。

教師である彼からそんな言葉がもたらされるとは思っていなくて。

思わず、止まる。


「我輩にとってはお前のほうが好ましい」


私を優先してくれるその言葉が、どんなにうれしいものなのか、




きっとこの人は知らない。
























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