ドリーム小説
「スネイプなんか!!」
妹の発する言葉に、苛立ちは増す。
彼がグリフィンドール生を嫌っているのは有名だけど、それでも私にとってはやさしい人であったから。
私の尊敬する教授であったから。
色んな人に悪態をつかれていたりするのは、仕方がないと思えた。
でも、妹の口からその言葉出ると、非常に腹が立って。
「口を慎みなさい。」
ぱしり
乾いた音を立ててその頬に掌を振り下ろす。
何のことかわからない、そんなことを言いたそうな瞳に見つめられて、思わず笑みが浮かぶ。
「たとえどんな人であろうと、あなたが今口に出したその人物は、私たちにものを教えてくださる教授でしょう。」
あなたは日本にいるとき、そんな風に教師を馬鹿にしていたの?
日本人であるならば、礼儀は重んじるべきでしょう。
「教えてくださる方々に、敬意を払いなさい。」
その数日後、両親からは怒りをふんだんに交えた手紙が届いた。
内容は妹に手を上げるなんて、というもの。
昨年の末に手を挙げたときは、双子がかばってくれたから大事にはならなかったけれど。
今回は大広間、
それも食事時。
皆の視線は集まって、かわいい妹は支持されて。
最悪の姉だと罵倒された。
わかってくれる人だけ、わかってくれればいいや。
そう思いはしたけれど、少しだけ心臓が痛い。
妹から向けられる視線はひどく冷たいものになって。
双子からの視線は困ったようなものに。
同じ寮のセドは、特に何を言うでもなく、優しく頭を撫でてくれた。
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