ドリーム小説














蒼の世界で生きる 0














ふわふわの髪は痛みを知らぬように風に揺れる。

くるくると動くその瞳はまるでこちらを見透かすかのように。

鮮やかな笑みは彼女にとても似合っていて。







素直に、惹かれた。






そんな彼女に私はただ立ち尽くすだけで。


彼女のように、ありのままの姿でその場所に立つ勇気などなく

彼女のように、素晴らしい力を手に入れたわけじゃなく

彼女のように、意思疎通を図れる手段を持ってきたわけではなく


彼女のように、素直になどなれなかった。




だから、彼女を恨むわけなんかない。

だって、彼女がこの場所で自分の場所を確立しているその理由は、彼女ががんばったから。




この場所で、みんなに認められて、そうして笑う彼女。



そんな彼女をうらやましいと思いこそすれ、恨むなんて間違ってる。











             本当はそうやって自分に言い聞かせなければ自分を保てないだけ







 






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