ドリーム小説







蒼の世界で生きる 世界













。」


笑っているのはお母さん。


。」


少しいかつい顔で私を呼ぶのはお父さん。


!」


楽しそうに私を手招く大好きな兄。


そして、呼ばれているその人は、



わたし


なのに


わたし


じゃない




どうしてどうしてどうして


その場所は私のものだったのに。


私の名前で私の姿で、どうしてあなたはそこにいるの。


は私の名前。

そこは私の居場所。



あなたは、だれ



おかあさん、おとうさん、おにいちゃん


呼んだところでそれは声にならず。

駆け寄りたくてもガラスみたいな何かで目の前を妨げられて。


そこは、私の、場所だったのに



ふわり、目の前の、私じゃない私が笑った。

こちらを見て、とてもとてもきれいに。


その口が開く。



『ここはもう、私の場所』




がくん




瞬間、足元にぽかりと開いた穴。

重力に従うように体は落ちだす。

あっという間に目の前の光景は見えなくなって。




代わりに広がったのは蒼い世界。









あの世界でいらないと、そういわれたならば、どうぞこちらにおいで。




あの世界で不必要でも、この世界にあなたは必要だから




手を広げて、私を受け止めるように。




言葉も、存在感も、上げることはできないけれど、













            それでも、居場所はあげるから











それは誰かの声だったのか。


それとも頭の中の言葉だったのか




それでも、この世界は




この蒼い世界はただ私を求めるように両手を広げて待っていてくれたんだ。








ゆるり、浮上した意識の先。



蒼い、色が。いっぱいに広がって。



とてもとても綺麗な蒼。



私を受け入れてくれると、そういってくれた蒼。





お願い、一人にしないで。


お願い、おいてかないで。



すがるように手を伸ばして、熱くはない、その、蒼に___







また、ゆるりと、蒼い世界に、沈ん、だ。































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