ドリーム小説
蒼の世界で生きる 罵声
音を立てて開かれた扉。
その向こうにいたのは殺気立った幾人もの隊員たちで。
向けられる罵声
振り降ろされる拳。
目を覚まさないサッチ隊長
行方の知れないティーチとエース隊長。
一度話を聞きに来てくれたマルコ隊長やイゾウ隊長。
彼らの独断ではを外に出すことはかなわなくて。
すまないと悔しそうに頭を撫でてくれた。
もう少し待ってくれと鎖で傷ついた腕を撫でてくれた。
それだけで十分だった。
心配なのはみんな一緒で、だからこそその怒りの矛先は隊員以外に向けられるのはもっともで
この船のみんなが嫌いになって離れたわけじゃない。
だから余計に彼らに手を出すことなどできなくて。
ごめんなさい
知っていたのに
ごめんなさい
どうすればいいのか、いくつも想像がついたのに
ごめんなさい
自分の手ですくいたかったのに
定められた道は、どうやら私一人の力では変わることなどなく。
私をあざ笑うように、時代は、進んでいく。
「!!」
響いた声。
それは待ち望んでいた人のもの。
ゆっくりと痛む体を動かせば、そこにはずっと望んでいた人の姿。
無事でいてくれて、ありがとう、
サッチ隊長。
そうして、ふつりと、意識は、とぎれた
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