ドリーム小説


あおいとりがわらう 7  イゾウ視点















ただの、女だと思った。

いつもと違い、マルコが自分から、つれてきた。

それだけだと。

けれども、まっすぐに俺をみる瞳に、柔らかく紡がれる言葉に。

ねだるではなく遠慮する姿に、好感が持てて。



「マルコさんの、色」


一回り近く離れた女だろうに、その言葉を紡ぎ笑う姿は艶やかで。


男として思われていたならば、それはそれはどうしようもなく歓喜に打ちひしがれるような、そんな
気分になるだろう。


事実、その言葉を継げられたマルコはもだえていて。



ああ、この女ならいいかもしれない。



マルコは、俺の友人はいつだって自分のことをおろそかにしてきた。

そんな彼が全身でほしいと、叫んだ女がこの子で。



それならば手を貸し手やらないわけには行かない。



穏やかに笑うマルコの姿を、これから先、いつでもみられるような、そんなときがきてくれるならば。



渡した名刺を本気でどうすればいいのかという表情を浮かべる彼女。

そっと手に握らせて、相談しろと告げれば困ったように、それでもありがとう、と言葉を紡いで。



ああ、きっとこいつはマルコにはもったいない。

でも、マルコにしか似合わない。

そんな女だ。







後日、彼女、が試着した服を全部買い取ったマルコのことはには内緒で。

がちょくちょくこの店に遊びに来るようになるのはマルコには秘密にしておこうと思う。


















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