ドリーム小説
花嫁修業 休息
もっふもふ。
超かわいい。
ひなたぼっこをする白熊きゅんきゅんする。
けれど残念ながら、私にはご飯の下ごしらえがあるわけで。
いいなあ、と思いながらもそれに参加することはできない。
一つ、ため息をついて、息抜きのためにでていた甲板から船内へと戻るドアへと手をかける。
が、次の瞬間。
ガンッ
「っ、いた・・・っい」
おでこに衝撃。
どうやら中から扉が開かれたようで。
非常に、いたい。
思わず涙目でうずくまれば、すまなさそうな声が上から降ってきた。
「すまない、大丈夫か?」
じとりとそちらをみれば、おちゃめなペンギン帽子をかぶったペンギン。
「だいじょうぶじゃない・・・いたい・・・。」
私の言葉にペンギンは小さく吹き出した。
原因なのに、ひどい。
「ああ、赤くなってる。すまないな。」
しゃがみ込んでそっと患部に手のひらを当てられる。
ぺしぺし、ちょ、ペンギン。
衝撃は痛い。
そのままおでこをぐい、と押されて、ペンギンを見上げる格好になる。
のぞき込まれた切れ長の瞳が、一度二度、私をみて、そうしてぱさり、頭に帽子がかぶせられた。
「昼から、休んだらどうだ?」
突然のお休み推進の言葉に、思わず固まる。
「あまり顔色がよくない。」
ぽん、と頭をなでられて、そのまま腕をとられる。
ぐいぐいと引っ張られて、そのままなぜか歩かされて。
ぽい、とばかりに甲板に放り出された。
体に走るであろう衝撃に備えれば、ぽふり、柔らかさが広がって。
「・・・へ?」
「ん〜?なあに、ペンギン・・・」
体の下から声が響く。
それは先ほど気持ちよさそうにひなたぼっこをしていたベポの声じゃないだろうか。
「も一緒に昼寝がしたいんだと。今日は一緒に休んでやれ。」
その言葉に反応するように、ベポはぎゅう、と私を抱きしめてきて。
「いいよ〜。も一緒に、お休み、ね・・・」
さいっこうのベッドでの昼寝は、本当に幸せだった。
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