ドリーム小説














仮面夫婦
















「どうして?ロー、私のこと、もう、すきじゃないの?」

小さくつぶやいた言葉に、旦那はくつり、笑って答えた。


「安心しろ。元からそんな感情は持ち合わせていねえよ。」


とても格好よくて、優しくて、私の大好きな彼氏は、旦那になったその瞬間、手のひらを返したようになった。

大学時代に知り合って、人気のある彼にそっと片思いをしていて。

彼は私のことなんか、知らないと思っていたのに。

ローは、私を見つけてくれて、私につきあってほしいと言ってきて。


舞い上がった私は一も二もなくうなずいて、そうして彼との交際は始まった。

とても優しくて、格好よくて、自慢の彼氏で。

愛しくて、大好きで、仕方がなかった。

私に向けられる視線は穏やかで、暖かくて。

まるで、私のすべてを愛しているとでも言ってくれているようで。

大学を卒業したと同時に、結婚しようって、そういわれた。


うれしくて、うれしくて、もちろんすぐにうなずいた。

あれよあれよと迎えた結婚式当日。

あまり派手なのは好まない私の意見を尊重して、身内だけの小さな式を、開いた。


そして、夜。

彼は優しくも何ともない、冷たい瞳で私をみたの。




告げられた言葉に愕然として、そうして、気づく。

一度だって、好きとか、言われたこと、なかったって。


彼が望んだのは、医者の娘。

彼に必要だったのは、利用できる女。


彼が目指したのは、病院のトップ



あんなにも浮かれていた私は、あっさりと、打ち砕かれたの











 ロー
医者の息子になるために医者家系の夢主に近づく
ふつうにおつきあい、ゴールイン。
しかしながら夫婦になった瞬間、冷たくなる。
父はローを気に入っているため夢主は言い出せず







戻る