一周年リクエスト
葵さま
「やばい、遅れる!」
全力疾走で向かうのは学級委員長委員室。
今日は集まりがあると三郎にいわれていたのだが掃除当番に当たり、そのうえゴミ捨てまで任されてしまったのだ。
三郎直々の呼び出しということは、いつもはお茶を飲むくらいしか活動してない学級委員長委員会にまともな仕事が与えられたということだろう。
それに遅れるのは皆に迷惑がかかるだけでなく、自身も嫌なのだ。
そう思いようやっと見えた委員会室。
走ったせいで乱れた呼吸を必死で押さえて、ふすまの前から声をかける。
「遅れてすみません!」
少ない気配に不思議に思いながらも、からり開けてはいればそこには机に向かう一つの蒼。
「ん、いらっしゃい。。」
くるり振り向くその姿に、どこか意地悪げなその笑みに、心がほやり温かくなる。
こっちこっちと手招きされて、三郎のそばに行けばなぜかすごくにこにこしていて。
そんな表情にすらキュンとする。
「し、庄と彦、はまだですか?」
その笑みを凝視することができなくて微かに目をそらして言えばくつり笑う声。
「んーん。二人は来ないよ。」
「・・・へ?、わ!」
思わず間抜けな声を出す。
と、その瞬間ぐい、と持ち上がる体。
三郎先輩!そう叫ぶよりも早く、の体は降ろされる。
三郎の膝の上に。
「っ先輩!?」
後ろから腕を回されればは動くことができなくなって。
肩に置かれた顎。
耳元に感じる吐息。
ほほに当たるふわふわとした髪。
の顔が熱くなる。
「っ、うそついたんですか・・・?」
静かになる空間に耐えきれなくて、問えばこくり頷く頭。
「だめ、か・・・?」
ぽつり落とされた言葉はいつもの彼であれば考えられないくらい弱弱しい言葉。
「だめ、じゃないです・・・」
思わずそう返せば、ふっと、柔らかくなる空気。
「とは学年が違うから、委員会でしか会えないだろう?」
今度はこちらがうなずく番。
「それにこうでもしなきゃ二人きりになれないからな。」
先ほどまでの弱弱しい姿はどこに行ったのか耳元で囁くような声はの耳朶に直に響き、体中の温度をさらに上げる。
でも、背中にある温かさに心の底から安堵する自分がいて。
「ずるい、ですよ先輩・・・。」
つぶやけばくつりと笑い声の後理由を問うような空白の時間。
そんなこと言われたら、離れられるわけないじゃないか。
ぎゅう、と前に回っている腕をつかむ。
「・・・俺も、二人でいれるの嬉しいです。」
自分で言った言葉が恥ずかしくて、掴んだ腕を口元まで引き上げて顔を隠す。
「」
「」
「」
名前を何度も呼ばれれば、平凡なはずのその名前がとても輝いて聞こえて。
そっと首を後ろに向ければそこには常であれば浮かべることなどない、柔らかな笑み。
「」
顔を見て名前を呼ばれるのはただ名前を呼ばれるのだけとは違ってすごい威力だと思った。
全力で顔をそむけ、目をつむる。
顔が赤いのが恥ずかしい。
そんなことを思っていれば、
「よし、充電した。」
その言葉と共に離れそうになった腕。
それを、思わず、つかむ。
「?」
きょとりとしてるだろう顔が思い浮かぶ。
でも、面と向かってしまえば言えなくなってしまうから。
「______」
「っ、」
本当に本当に小さな声はそれでも彼の耳の届いたのだろう。
一瞬息をのむ気配がしたと思ったら、思いっきり抱きしめられて。
「あ〜も〜お前は本当に可愛いなあ!」
ぎゅうぎゅう、苦しいくらいのそれはとてもとても居心地がいい。
後ろから抱きしめられてるせいで、見えない顔を少しだけ残念に思った。
そのぬくもりがいとおしい
(もう少し、こうやって、ぎゅうってしてて欲しいです・・・)
めったに言わないそんなお願い事、叶えてやらないわけがないだろう?。
本当は、面と向かってその可愛い顔を恥ずかしがる姿を見るつもりだったけれども。
私の腕の中、恥ずかしげに口元を隠す彼女。
ああもう!そんな小さなことがさらに可愛いって思わせる。
ぎゅうぎゅうさらに力を入れれば微かに笑みが見て取れて。
(もうほんとに、こいつがいないとだめかもしれない私)
三郎とのらぶいちゃでした!
え、喜八郎となんだか似ている?
そんなの気のせい!きの、せい・・・きのせいだといいなあ・・・。
とりあえず、スキンシップが大好きです。
葵さま素敵なリクエストありがとうございました!
精一杯のラブイチャでございます。
よろしければお持ち帰りください。
書き直せい!とかでも大丈夫です、頑張ります・・・たぶん・・・。
煌 那蔵