紅表現あり。
若干くらい。
短い。


悲しいくらいに優しい君だから



私の同室者ははっきり言ってうざい。
黙っているってことができない。
それどころか、相手にしなくても勝手に話しだす。
とりあえず、うっとうしい。
私がいなくなったらすぐに探しに来る。
すぐに私を見つける
好敵手であると自負する相手を見つけるとすぐさま突っかかりに行く。
それも加わればさらにうっとうしい

でも、

でも彼は

努力を怠らない
驕ってようとそれに見合うだけの実力をつけようとしてる
絶対にあきらめない
後輩想いで
先輩を尊敬していて
負けず嫌いで
本当は少し泣き虫
お節介焼きで
自分が大好きで
同じくらいに皆が好き

そして、

やさしい

だからこそ、私が代わりに手を下そう
赤く染まった手
それを無造作に近くの葉で払って
それから意識をそらすため 一度目を閉ざす

明るくない空の下

紅色の紫



あのね、滝。

私は滝のことうっとうしいってよく思うけど

でも嫌いなんかじゃないよ。

真っ暗な穴の中は確かに落ち着くけれど

同じくらいに君の隣も落ち着くんだ。






喜八郎と滝の関係性。
喜八郎は無意識に滝が大事。
だから優しい彼に手を染めてほしくなどない。
いつも何かと助けてくれる滝 そんな滝がこれ以上傷つかないように、と滝にまわされていた忍務を変わりに請け負う、という裏設定。

喜八郎好きだ、