ドリーム小説








6













「ハリー、おまえどうやってゴブレットに名前をいれたんだ!?」


小声で怒鳴られる、という貴重な体験をハリーはしていた。

まさかの代表選手に選ばれて、さらにはロンと仲違いをした。

次の日そんなハリーを待っていたのは、スリザリンのドラコ・マルフォイ。

三年から続いている秘密の交友関係は、未だに途切れることはなく、むしろ居心地の良さすら与えていて。

肩を捕まれてがくがくと揺らされて。

けれどもその顔に浮かぶのは心配、という色。

三年間友人としてやってきたロンよりも一年のつきあいのドラコの方がハリーを信じてくれているという事実に、思わず涙腺がゆるみそうになる。

「ドラコ、僕にもわからないんだ・・・」

弱々しい声にドラコの眉間にしわが寄る。

「このバカ。もっと自信を持て!」

ばしり、背中をたたかれる。

「一年の時からいろんな試練に立ち向かってきたおまえなら、なんだってできる。」

痛みでうめくハリーの瞳に自信満々のドラコが写り込む。

「それにおまえにはグリフィンドールの秀才、ハーマイオニーがついているだろう?」

ハリーの脳裏に浮かぶ、大事な友人の姿。

「それから・・・」

視線をさまよわせて、照れたように彼はそっぽを向く。

「僕だってついているだろうが。」

その言葉は弱ったハリーに絶大な効果をもたらして。

「いっておくが、いつもどおり、表だって協力はできないのだけ覚えておけよ!!」

照れ隠しのように叫ばれた言葉に、ハリーは用ようやっといつもの笑顔を見せた。


















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