ドリーム小説
配達ギルドのあれこれ
どうやら魔物に襲われたらしい私は、レイヴンさんによって窮地を救われていたらしい。
まあ記憶にないんですけどね。
しかもいつの間にかよくわからない箱を手にしていて、今現在帰路についているとのこと。
私のついてきた意味!!
レイヴンさんにおろしてもらって、進む彼らから投げられる質問に適当に応えていく。
「出身は、年齢と同じくらい女性に聞いちゃだめなんですよ〜」
やる気ないままカロル君に応える。
そうなの!?と驚きを表すカロル君は素直で本当にかわいい。
「それも初めて聞きました!」
エステルさんは目をきらきらとさせて他にも話を聞きたい、とばかりにこちらにぐいぐいと距離をつめてくる。
「エステル、それ嘘じゃねぇか?」
ユーリさんは先頭にたちながらも耳はこちらに向けているようで時折話に入ってくる。
「あら、ユーリ、本当かもしれないわよ?」
ジュディスさんは本当にそう思っているのか、判断に困る。
「で、あんたの捜し物は?」
モルディオさんは私の捜し物が気になるようだ。
「そうだねぇ・・・・・・言葉で表すと、なんて言ったらいいのか・・・・・・」
明確な答えを持っていないため、応えるのが非常に難しい。
「物かもしれないし、情報かもしれない。人かもしれないし、存在しないかもしれない」
「何よそれ」
モルディオさんの不機嫌そうな声。
皆の意識がこちらに向いているのは何となくわかるけれど、
「私にもわかんないんですよねぇ」
そう、私にも、どう言ったらいいのかわからないのだから、仕方がない。
「ま、話はそれくらいにして、さっさと船に戻るぞ」
いいあぐねていた私を見かねてか、ユーリさんがそう声を出してくれて、助かった。
配達ギルドと捜し物の話
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