ドリーム小説
魔法15
「。ちょっと待て。」
双子とお話して、帰ってきた部屋の中。寝ようとクローゼットに足を向けた私にかけられた言葉。
振り向いたきょーじゅが持っているのはとあるぬいぐるみ。
「・・・きょーじゅ。それはにあわない、です。」
「我輩のではない!おまえのだ!」
きょーじゅにわたされたそれに私は驚き声を上げた。
「わ!くれる?ですか、きょーじゅ!」
「・・・眠れないといっておったのでな。」
それは、私の体と同じくらい大きなものでぎゅうと抱きしめれば気持ちがいい。
その白と黒のコントラストは私が一番好きな動物。
渡した本人にあまりにも似合わないファンシーなパンダのぬいぐるみに頬がほころぶ。
「きょーじゅが選んだ、ですか?これ。」
「いや、マクゴナガル教授だ。」
さすがにそうではなかったのか、と思う。
きょーじゅがこれを買うところを頭に思い浮かべてみる。
(・・・考えないでおこう。)
それはあまりにも不気味だから。
「お前は昼動けないのだから、夜に動くだろう。と、なれば寝る時間も変わる。
いつか怖い夢を見ても我輩がいないことが多いだろう。その代わりだ。」
早口で伝えられたため、はっきりとした意味を取ることはできなかったけれども、きょ−じゅが私のことを心配してくれているのだと感覚でわかった。
そっぽを向いているのは恥ずかしいという理由からなのも。
不器用な優しさにうれしいと素直に感じる。
なので
「・・・。」
「なに、ですか?きょーじゅ。」
「それはこちらの台詞だ。何故我輩のベットに入っている?」
「小さいこと、は、きにしない、です。」
「小さくは無い!」
「まあ、きょーじゅ。怒りすぎる、とはげる、です。」
「なっ!・・・」
「おやすみなさい。きょーじゅ。」
きょーじゅのベットの中。
薬品の匂いに、黒い色に包まれて眠りましょう。
たからものができました
あったかいです。
※※※
時間軸は、入学式より2週間後くらいです。
入学式のときより言葉は覚えています。
ちなみにの暴言らしき言葉たちは、双子から。
back/
next
戻る