ドリーム小説
魔法155
レギュラス・ブラック
シリウスの弟で、所属していた寮はスリザリン。
彼は純血主義で、帝王に強いあこがれを抱いていた。
彼にとって、家族はとても大事なものだった。
守るべきもので、守らなきゃいけないもので。
両親と兄と。
仲良く、とまではいかなくても、笑いあうことがある、そんな家族だった。
それが変わったのはシリウスがホグワーツに通いだしてから。
代々スリザリンを誇るブラック家にとって、グリフィンドールは異端。
つまはぶきにされ、避けられて。
彼への期待は消え去り、その矛先は弟であるレギュラスに。
大好きな、大切な中に入っていた兄がはじかれて。
まるでいないもののように扱われて。
かっこよかった、尊敬する兄を、目標とすることは許されず。
ぎすぎすとした家庭内の空気。
そんな中、クリーチャーは彼にとって心許せる唯一で。
そして、家族を守らなければと、純血を絶やしてはいけないと、望まれすぎた彼が周りの影響を受けて手を伸ばすのは闇の世界。
帝王が君臨する、その世界。
いずれくる、その世界の中。
どちらにつけば、生き延びられるのか。
家族を守れるのか。
それは明白で。
そして、その強い力をもつ闇の帝王にあこがれ、尊敬し、ついていくことを望んだ。
そんな一途で素直な彼を、帝王は面白がって、手元に呼んだ。
望まれたことに歓喜し、望まれるがまま、クリーチャーをさしだして。
そして___差し出した彼はぼろぼろになって、戻ってきた。
大事な家族を傷つけられた怒り。
帝王に向けていた崇敬は一瞬で消え去り。
それは、帝王への反逆へと結びつく。
けれど、彼の家族を守りたいという思いは本物で。
決して不用心に手のひらを返すことはなかった。
そんな彼がしたことは、帝王がクリーチャーをつれて隠した何か、を暴くこと。
分霊箱
そう呼ばれたのが、このロケット。
レギュラスは、このロケットと引き替えに、命を、おとした。
クリーチャーは最後に、このロケットを破壊することを命じられて・・・
そして、今。
彼の願いは果たされた。
ちゃんを犠牲にして。
突如もたらされた事実に、シリウスはおろか、先生も言葉を亡くしている。
俺が見えるのは未来のみ。
過去のことは何一つわからない。
だからこそ、この人物に対しても何の思い入れもないわけで。
けれど、二人は違った。
実の弟であり、純血を望む帝王の手先だと思っていた存在の真実に。
後輩としてかわいがっていたその存在の終末に。
さてさて、いったいどう収集をつけようか。
そう思って、いたのに。
突如落ちてきたものすごい量の水に。
そこに混じる二つの陰に。
そして、叫んだ一人の少女に。
思考は遮られた。
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