ドリーム小説










魔法188







反射的に向けられた呪文に抵抗すれば、二人の杖は僕の手の中に。

困ったようなロンと、輝く笑顔を向けるベラトリクスと。

二つの瞳が向けられて、どうしようかと焦る。

「さあ、やっぱり、ポッターだね!あのお方に連絡をせねば!!」

調子のあがったベラトリクスが楽しそうに、腕に帝王の印に、杖を__


キィ キィ

響く、何かの音。

みあげればシャンデリアがゆらり、ゆらりと、揺れていて。

その真下にはベラトリクス。

彼女は腕に抱えていたグレンジャーをあわててつき離して。



そこからは、早かった。

グレンジャーをつかんだウィーズリーが、ドビーを呼んで。

ポッターは僕に杖を向けて武装解除を放つ。

それに抵抗するまもなく、杖は奪われて____




そして次の瞬間、僕の体は別の温もりに包まれていた。

「初めまして、かな?ベラトリクス。」

へらり、へらり、笑い顔で。

瞳の奥に鋭い光を宿す。

僕の首に手を回して、もう片方では杖を抱く。

叫び声をあげたのは、今度は僕の両親。

蒼白で、今にも倒れそうになりながら、母上は僕を呼ぶ。

わなわなとふるえながら父上は僕を見つめて。

ベラトリクスは。僕を、否、僕の真後ろの人物をにらみつけた。


「貴様か!あのお方が寵愛した、異世界の魔法使いは!!」


「ご名答。まあ寵愛っていう言い方は鳥肌立つからやめて欲しいんだけどね。」

けらけらと男は、睦月昴は笑う。

愉しそうに、愉快そうに。


「さて、ベラトリクス。あんたにお願いがある」

どう考えても聞く気がないであろう彼女に昴はさらに笑った。

「これ、は俺がもらうから。」

同時に感じた浮遊間。




「って、ヴォルに伝えておいてね。」





次の瞬間、僕の目の前にはホグワーツ魔法学校の学び屋があった。










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