ドリーム小説
魔法196
「な、んで・・・」
小さく漏れでた言葉。
それは、ハーマイオニーによってふさがれて。
なんとか見つけだした帝王の居場所。
向かった叫びの屋敷には、三人の人物。
思ってもいなかった人物、だった。
帝王に腕を捕まれたままの。
その前に頭を垂れるスネイプ。
それは想像していなかった組み合わせで。
ロンがのどを鳴らす音が大きく聞こえるほどの静寂
その中で響く、帝王の朗々とした声。
そしてそれに答えるスネイプは時折へと視線を向けていて。
ニワトコの杖を望む帝王。
そしてその持ち主はスネイプだと、彼は思っているようで。
息をひそめてただ様子をうかがう僕らにはその会話を聞くことしかできない。
「っ、うそ、」
そして、今、帝王は呪文を放ち。
が向けられていたスネイプをかばい
そのに蛇が向けられて____
そのを、スネイプがかばった。
の小さな体を抱き込んで、傷つけないように、と深く深く抱きしめて。
大事なものを守るがごとく。
そしてその口元はかすかに笑みを浮かべていて。
「や、だやだよ、きょーじゅ、きょーじゅ!!」
ひびく、の悲痛な声。
思わず動きそうになった僕の腕を、ハーマイオニーがつかんで。
また、蛇が、大きな口を開けて、へ、スネイプへと___
「ちっ、間に合わなかったか!」
言葉と共に現れたのは、昴、だった。
かすかに目線をこちらにやった昴は、かすかに眉を寄せて。
そして、あっさりとナギニを殴りとばした。
それこそ、てい、っと言う感じで。
それに対して激高した帝王は昴に向かって様々な呪文を放ち始める。
だというのに、昴は驚くくらい簡単にそれらをいなして。
響く、の叫び声。
動かないスネイプ。
怒り狂う帝王
そして、苦々しく笑う昴。
彼は告げた。
「さて、ちゃんがこれ以上泣いちゃわないうちに、ヴォル、君に真実を一つ、あげよう。」
そういって、ゆらり、どこからともなく出した杖を、帝王に向けて。
「その杖の真の、持ち主は、ね
ドラコ・マルフォイ。」
その言葉を聞いた瞬間、帝王の攻撃が止まる。
そしてその隙をつくかのように杖を、ふった。
「じゃあね、ヴォル、また後で。」
次の瞬間、そこに広がったのは、校長室で。
その場所にいたのは、僕ら三人と、昴、それからとスネイプで。
「きょうじゅ、きょ__」
の叫び声が、とまった。
あわててそちらに目を向ければ、そこにはスネイプ、が、のその、
・・・唇を、奪っていて。
動かない、はず、だった、スネイプが、何で動いているのか、とか、より。
その光景が衝撃的すぎて。
僕だけじゃない。
ロンもハーマイオニーも、それをみて動きを止めた。
唯一、昴だけが苦く笑っていたけれど。
幾度か、かわされたそれ。
何かをつぶやいたスネイプは、ぺしり、にしばかれて。
またの瞳からは涙がこぼれて。
そんな彼女を、彼は愛しそうに包み込んだ。
「ポッター」
呼ばれた。
ものすごく気まずいのだけれど、いかなければいけないのだろう。
ゆっくりと距離を積めれば、スネイプは自分の頭に血塗れの手にもつ杖を向けた。
_出血は収まったわけではなかったようだ
よく見れば呼吸も荒く、肩を大きく揺らしている_
杖の先がゆらりゆれて、銀色の記憶をとりだした
過去にみたことのあるその光景。
スネイプはその記憶を僕に渡して。
「さっさと見てこい」
ぎろり、にらまれれば従わないわけにはいかない。
「ロン、ハーマイオニー」
あわてて憂いのしまわれている戸棚に向かえば、ついてこようとした二人の名前が昴によって呼ばれる。
「ロン、マダムポンフリーを呼んできてくれるか。」
「ハーマイオニー、清潔な布と、お湯を用意してほしい。」
従うのを躊躇する二人に昴は笑う。
「先生の記憶をたどるのは、ハリーだけでいい。」
二人はためらいながらも昴の言葉に従った。
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