ドリーム小説





  


 魔法 28





「私、は、です。。よろしく、です。」

双子に連れて行かれて、そこにはどこかで見たことのあるような人たちがいた。

「君、あの時夜にあったよね?」

めがねをかけた男の子が言葉を発した。
けれども、それは残念なことに早すぎて聞き取れなくて。
(きょーじゅや双子は私にわかりやすく話してくれていることがよくわかる。)

きょとりとふれっど、じょーじをみれば微かに笑っていて。

「ハリー、は英語があまり話せないんだよ。」
「だからゆっくり話してやって?」

それに少し驚いて、でもにこりと笑ってくれた。

「始めまして!僕はハリー・ポッター。ハリーって呼んで?」

「僕はロナルド・ウィーズリー!ロンでいいよ!」

めがねの子に続いて、ふれっどたちと同じ色の髪をもった子が自己紹介してくれる。
その顔はにこにこと笑顔でとても好感が持てた。

「はりー、ろん?」

「うん。そうだよ。、って呼んだらいいのかな??」

「うん、です。」


「この間の夜、僕ら会ったんだよ、に。」

多分先ほどの言葉だと思う。
さっきよりもずっとゆっくりと話してくれるおかげで、なんとか理解できる。

「この間、ですか・・・?」


う〜ん。
どの夜だろうか・・・。
夜はいっぱい動くから、どれかがよくわかんない。

むむむ・・・頭を傾げて考えていたら

くすくすと笑われた。

よく見れば、ふれっどたちも笑ってる。

むう、なんなんだろうか・・・。

、あ!

ぽん、と頭に浮かんだ情景。

「夜、迷ってたとき、管理人さんのところに案内してくれた人だ!」

そう、確かあの時はまじめに戻れなくて、どうしようかと思ってたときに、何かがぶつかって落ちる音がして。
そのときそっちに行けば、なぜか腕を引っ張って走り出して。
でも、そのおかげで管理人さんと会えたんだ!

「あのとき、はありがとうでした。」

ぺこりとお辞儀すれば、不思議そうな顔された。

そういえば、外国にはお辞儀の風習はなかったんだっけ?






和気藹々と(私は若干理解しきれないから聞いてるほうが多いけど)話していたらプレゼントの話になった。
と、思いだしたのはマントの中に入れている和菓子たち。

渡すのを忘れていて慌てて取り出す。

「ふれっど、じょーじ、これクリスマスのプレゼント、です!」

いくつか余分に作っていたのもあるのでそれははりーたちに。

「「ありがとう!!これは何?」」

「日本、のお菓子、ですよ。」

「これ!が」

「作ったの?」

こくんと頷けば、驚きで目を見開く二人。

・・・そんなに私は何もできないと思われているのだろうか・・・。

恐る恐る(失礼な)ラッピングを開けて手に取る。

「なんだかマシュマロみたいな感触だね」

はりーの言葉。

その目はきらきらとしていて、あげたこちらがうれしくなる。

ゆっくりと各自が口に運ぶのをじっと見つめる。

「「!これはなかなか、」」

「おいしい・・・」

一口口に含んで、目を見開いて驚いておいしいと口にする、双子にはりーにうれしくなる。

「う〜ん・・・僕はもっと甘いほうがすき、かな。」

申し訳なさそうに、そういったのはろん。

ちょっぴり寂しかったけど、味覚は人それぞれだから。

・・・でも次はもっと甘いのを作ろう。
今回はきょーじゅにあわせて甘さ控えめに作ったからね。




一通り目の前の料理が終了したときのこと。

そっと言いにくそうにはりーが口を開いた。

「・・・ねえ?って、スネイプとどういう関係?」

それに今まで談笑していたじょーじたちもこちらを見て。

「どういう・・・ですか?」

「スネイプは君にとって、何なのかと思って・・・」

質問の意図が掴みきれなくて、きょとんと聞き返せば、目をあたりにうろうろさせながら、はりーが言った。

「そうですね・・・」

頭の中にきょーじゅを思い浮かべる。

仏頂面で、黒くて、不器用で、でも優しいあの人を。


「私のこの場所での保護者で一番の理解者ですよ」


あふれた笑顔とともに告げれば、驚きと、困惑を混ぜたような顔が4つ。

そしてふれっどとじょーじは再び口を開いて。

「ねえ、どうしてはスネイプのところにいるの?」

「そもそも、どうして授業に出てないの?」

変わりばんこに聞かれて。

「んん・・・そうですね・・・」

それらの質問にどう答えようかと思って考える。

と、目の端に映った黒い姿。

顔広間の出入り口に向かう一つの姿。


おいてかれてしまう


その考えが頭に浮かんで、慌てて立ち上がる。

「きょーじゅがかえるです。私も帰りますですよ。」

ばいばいと手を振ってその黒を急いで追いかけた。

「きょーじゅ、まって、です!」


(おいてかないで)







広間を出たところで、その姿がなかったらどうしようと怖くなる。

でも、そこには黒い姿がちゃんと待っていてくれて。


「きょーじゅ!」

名前を呼んで飛びつく。

こけないようにさりげなく回された腕がうれしい。

ぎゅ、と抱きついて薬品の匂いがこもるそのマントに顔を押し付ける。


安心できる、匂い。


「きょーじゅ、ありがとうです。」

「・・・何がだ?」

「広間につれてきてくれて、友達ができたですよ!」

にこにことそういえば、なんとも形容しがたい顔できょーじゅはこちらを見ていて。

「・・・・・・」

その間になんだかいろんな言葉が詰まっているような気がする。

「お前が喜ぶようなものは解らん。・・・ほしいものがあれば一つだけいえ。」

微かに目をそらされて。

「じゃあ、きょーじゅ、私のことを呼んでください。」

「・・・は?」

「私のことを名前で呼んでください。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・

微かに目元が赤いのは見ないふりをして。





やっと受け入れてもらえた気がしたのです。





  「・・・ところで、校長たちにプレゼントを渡してきたのかね?」

  「あ・・・」
















※※※
これでやっと次からは教授に下の名前で呼んでもらえる・・。
そしてハリーたちとやっとこさ友達に。

・・・でも多分あんまりでてこない気がする。










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