ドリーム小説










 魔法 31











まっさらな世界はまどろむように、ゆるりゆるり姿を変える。




きょーじゅのところからふくこうちょの部屋に移って大分過ぎた。

学校中がざわざわして、ふくこうちょも忙しそうで。

「試験があるのですよ。」

聞けばそういったふくこうちょは私の頭を一つ撫でると、足早に部屋から出て行った。



ぽつり、部屋にひとり残されれば何度も何度も蘇るあの黒いもの。



それのせいで眠ることもできなくて。

でも、寝なきゃ体は持たないから、何度も横になっては飛び起きて、の繰り返し。

でもふくこうちょには何もいえなくて。

頭によぎる黒いあの人の姿を何度も振り払う。



紅茶の味が、ぶっきらぼうな優しさが、少し肌寒いあの部屋が、すべてがすべていとおしい。



この試験が終わったら、ごめんなさいと謝りたい。



訪れた眠気にそっと体をゆだねて、まどろみの中に落ちていった。










ゆめでもあなたがでてきてくれたらわたしはあんしんできるのです












※※※
久しぶりにup・・・短い。
映画見て、たぎりました。
これからぼちぼち書いていきます。

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