ドリーム小説










魔法46













「教授、学校もうすぐはじまるですね。」


地下の部屋よりは幾分か風通しはよく。

しかしながら薄暗いのと薬の匂いが充満していることは変化なく。

突然家に戻る宣言をした教授についてこの人の家にきて、早二ヶ月。

そろそろ学校が始まる時期が近づいてきた。

私の言葉にのろのろと研究に没頭していた教授がこちらを見て、カレンダーに目をやって、ため息を一つついていた。




ちなみに今回、教授の家に行く際に、姿現し、というものを体験した。

魔法は効かないはずなので、教授も本当につれていく気はなかったのだろう。

教授に掴まって、ぐわりとした浮遊感の後、目の前に知らない景色が広がって。

驚いて教授を見上げれば、失敗した、とでも言いたげな顔をしていた。


そこから一夏、共に過ごした。

料理、洗濯、などの家事一般をお手伝いして。

教授のあまりにも不健康な生活に口を出して。


いつもはおせわされるがわなので、そうやって役に立てているかもしれないことが、うれしかった。


「・・・学校に行くか。」


仕方なしに、とでもいうように、教授は立ち上がって荷物をまとめだした。









三年目が始まりました。



今年もどうぞよろしくです。


















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アズカバンスタートです



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