ドリーム小説










魔法49





















話がある、座りなさい。

教授にそういわれて、何事かと思いながらベッドに腰をかける。

なんだか重要そうな話なので、正座もしてみる。

最近怒られること、したっけ?、と考えるが思いつくことはない。

けれどもどうやらそういうことではないようで。

眉間にしわを寄せて、教授は杖を取り出して自分へと向けた。

何事か、紡がれた言葉の後、次いで聞こえてきたのは、懐かしい私の国の言葉。


。いいか、よく聞け。』

『!日本語!!』

思わず口からこぼれでる、私の本当の言葉

それに対して教授は少し、本当に少しだけ表情をゆるめた。

『この言葉の方がおまえにはちゃんと伝わるだろう?』

でも、それはつまりそれだけ重要な話だと、いうこと。

ぐ、っとさらに姿勢を正してまっすぐに教授を見つめる。

『・・・本当はおまえに伝えぬまま事態が収束すればと思っていた』

言葉を選んでいるように、視線がさまよう。

『だがこの学校にポッターがいるかぎり、それは不可能でな。』

ハリーポッター

突然登場した友人の名前に首を傾げる。

教授は確かハリーをあまり好いてはいない。

現に口に出した今ですら忌々しそうな、凶悪な表情をしている。

でも、なにかしら関係があるようで。

『いいか、。おまえの行動範囲は基本的に学校内だとわかっている。』

ゆるり、向けられた視線。


『だが、この場所ですら、今は安全とはいえない。』

その中に潜む色は、確かに私を心配していると伝えるよう。

『この学園の外には絶対にでるな。』



低く、耳障りのいい声が浪々と響く。



少し前にとある囚人が脱獄をした。

その囚人のねらいはハリーだと思われる。

ハリーを守る名目で出入口に配備されたのはディメンターという人の幸せを食らう化け物である


『魔法を使うことができないおまえにはなんの対処も授けられん。会うな、以上の対策などない。』


『出歩くのも、だめ・・・?』


数少ない楽しみの一つ。

それを手放さなければならないのか。

そっと問えばかすかな笑み。

『校内を出歩くのはかまわん。でも必ず誰かと共に行動しろ。絵画でも、動物でも。』


許す言葉にほっと息をつく。

でも、許可されたのは校内だけ。


つい先日友達になったばかりの黒い犬を思い浮かべて少しだけ気分が落ちた。







行動制限






それは心配からくるものだから






























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