ドリーム小説
魔法54
「 あなたは もうすぐ 出会うわ 」
流れる滴の美しさが、瞼から離れない
ぼおっとしながら消灯後、生徒のいない廊下を歩く。
教授の忠告があってからは、できるだけ絵画たちと、はたまただれかしらと動くようにしていたのだけれど。
気がついたら一人、廊下に立っていた。
どくん
嫌な、予感が、生まれた。
帰らなきゃ。
無意識に速くなる足。
でも、無情にも現在地がわからない
ぐらり、視界の端が揺れる。
それが、”何”なのかはわからない。
でも、よくないものだと言うことだけは、わかる。
これが教授が言ってた化け物なのかもしれない。
ディメンター、という。
ぞわり、体がふるえた。
逃げなきゃ、そうは思っても体は動かなくて。
”それ”は、ゆらい、で。
そうして、一瞬で私を多い尽くした。
真っ暗な、闇で
瞬間、よみがえるのは、暗闇への、恐怖
私をこの世界へ引きずり込んだ、
私をあの世界から引き離した
おそろしい そんざい
「っ、ああ、あああああああああああああああああああ!!!!」
口からほとばしる、絶叫
こわい、こわい、
こわい
見えない
何も見えない。
暗い、くらい、こわい。
助けて、助けて教授
叫んで叫んで、でも届かない。
だれも、わたしをたすけにきてはくれない
”あれ”が、くる。
私をここに連れてきた、”あれ”が、くる
今度こそ、私を連れていくために。
私は、捕まってしまう。
いやだ、
いやだ、
いや、だよ
あんな、こわいのは、もう、いやだ
真っ暗になっていく思考の中
たった一人、大好きな黒を、望む
「きょうじゅ、教授教授教授教授!!!_っすけて、セブルス、スネイプ!!!」
お願い、お願い
何度だって、お願い、私を助けて、この場所から引き上げて。
ぐわり、
世界がはれる。
光が、訪れる。
その先にあったのは、闇色をまとう、優しい、人
助けて
何度だって、あなたの名前を呼ぶ
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