ドリーム小説









 
  BASARA17






お茶を飲んでいたにふ、と政宗が話しかけた。

。お前この世界の情勢、知ってんのか?」

「全く知りません。」

どうどうと、むしろ晴れ晴れとした表情で言ったに政宗は苦笑いを返した。

「世界の情勢どころか、ここがこの世界で言う、何処なのかも知りません。」

そう答えたに政宗は不思議そうに尋ねる。

「女中たちと、そーゆー話しはしねーのか?」

それにの表情がわずかに落ち込んだのを政宗が気づかないはずも無く、だが、政宗は何も言わずに立ち上がった。

「?」

いきなり立ち上がり、無言で机の前まで行き何かを持って帰ってきた。

前と同じ位置に座り、そこに持ってきた何か・・・紙を置いた。

そしてもう片方の手に持っていた筆でその紙に日本地図を書き出した。

「いいか?ここがこの奥州だ。」

そういうと、政宗は日本地図の上のほう、今で言う東北地方の方に丸をつけた。残念ながら、は地理に疎いので、そこが今で言う何処なのか、と言うことははっきりしないが。



その後も、政宗はその地図を使い様々な勢力の治める地をに説明していった。



「ここが武田信玄・・・が治めてる、甲斐の国だ。ここにいる、真田幸村ってヤツは結構やるぜ?」



「こっちは、上杉謙信が治めてる。軍神って言うだけあってなかなか強ぇ。」



「ここは、魔王・・・織田信長が治めてやがる。最近はおとなしいが、何しやがるか・・・一番danderなとこかもしれねぇ。」



(たけだしんげん・・・さなだゆきむら・・・うえすぎけんしん・・・おだ、のぶなが・・・)

それらはも知っている名だった。そして気づいた。目の前にいる人物の名は・・・



(・・・だて、まさむね・・・。)



その名もの世界では有名で・・・

地図ではなく政宗を見ていた

その視線に気づき政宗は顔を上げる。

「どうした?。」

聞いてくる政宗に何でもないと返して、また地図に顔を戻した。



(やっぱりこの世界は、私の世界の戦国時代と似ている。けれども、同じじゃない・・・。)



改めて気づいた事実に、はそっと瞠目した。

この世界がどんなところか、それが解っただけで良い。

今はまだ・・・。

?」

地図を見ながら何も言わなくなったに政宗は声を掛ける。

「はい?何ですか政宗様?」

「どうか、したのか?」

先ほどと同じ問い。それには微笑んで、同じ返事を返した。

「なんでもないです、よ。」

政宗たちにの世界は、異世界だと伝えている。この世界の『未来』の世界ではない。

(そう。ここは、まったく違う世界・・・私の世界の『過去』ではない。だから・・・。)

「政宗様。続き、教えてください。」







政宗の話を聞いていたの耳にどたばたとした音が聞こえてきた。

「政宗様!!」

あわただしい音と共に小十郎が部屋へと入ってくる。

「what doing?小十郎。」

そこにがいたことに小十郎は少し驚きを見せる。が、次の瞬間には平常に戻り、政宗の前にひざまずいた。



「お耳に入れたいことがございます。」



















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