ドリーム小説










BASARA51







「・・・菫さん・・・。」

「再びね、。」

「政宗様は殺させません。」

「あら。今日はえらく好戦的ね?」

「私は政宗様が大切なんです。だから、あなたには渡しません。」

政宗の体をよりいっそう強く抱きしめて、は口を開く。

綱元もいない今政宗を守れるのはここにいるだけで。

役に立たないとは解ってはいるがそれでもー。


ふわり不適に微笑んだ菫。

それにも同じように微笑んでみせる。


「ふふ、今日の目的は独眼竜。だけど、あなたにも用があるのよ。」

「わた、し、ですか?」

微かに怪訝そうな顔を浮かべは聞き返す。

「ええ。・・・。私と一緒に来てもらうわ。」

「え?」

予想だにしていなかった言葉には驚く。

その反応を楽しむように菫はに一歩近づく。

対照的には政宗を抱えたまま少し後にさがる。

「私の主があなたをご所望なのよ。」

「・・・どう、してですか。」


「あなたが未来から来た娘だから。」


「主はあなたをえさに、この戦を先導したのよ。」


この戦の原因は、

そう告げられた気がした。

がここにいることで起こる必要の無かった戦が起こったのだと。

微かに体を震わせ、その事実を否定する。

そうして菫から視線を下げる。

思い浮かぶはみんなのこと。

彼らに迷惑をかけるのは嫌だ。

でも、

それでも

みんなここにいてもいいといってくれた。

ここにいるのは私の意志。

今の私にできること。


政宗にも言いたいことがある。

話したいこともある。

そのためにもここを離れたくは 無い。

ゆっくりと菫に目線をあわせ睨みつける。

強く、強く。

「一緒に来なさいな。今なら独眼竜には何もしないかもしれないわよ。」

それでも強い光は消えない。

「私はだれに何と言われようとここを離れるつもりはありません。」

「私は、政宗様の傍から離れません。」


きっぱりと継げた言葉に向けられたのは、


    歪 ん だ 笑 み 。



「・・・そう。では独眼竜がいなくなればいいのね。」

頭がその言葉を受け入れる前に。

「やめっ、!?」

菫が目の前から消えて、腕の中の温もりが引き離される。

体に走る鋭い衝撃。

壁に叩きつけられたのだと認識したのと菫の姿を見つけるのは同時。

いつの間にかの前、政宗との間に菫はいて。

鈍く光るその刃に体中の血がさあと駆け巡るような感覚に陥って。

伸ばす手はとどかない。


「っあ、やめてえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」



振り下ろされるそれに

 なす術が無い自分に

体の痛みに

体の底からの絶叫が響く。



    刹那




キィン


走る音。

廻る色。

変わる世界。

それはたとえるなら世界に光が増したよう。

その一つで希望が満ち溢れたよう。

その姿は暖かくも強い。

それでいて儚く。

「えらく派手な目覚ましじゃねぇか。まあいい。It's a show time!」


微かにかすれた声で。

独眼の竜は気高く笑った。
























お久しぶりです。筆頭・・・。










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