ドリーム小説




じゅうさん























あの日から、会えていない愛しい彼女。


苛立ちばかりが募る。


手を伸ばせば触れれる距離にいたあの頃が、遠く感じて。


授業なんか見に入らなくて。


ついでに言うと、小太郎が憎くてたまらない。



かすがは呆れたように俺を見るだけだし。



ああもう、いらいらする。



校内をあてもなくがむしゃらに歩いていれば、着信を告げる音。

見ればそこにはかすがの文字。


携帯を耳に当てれば微かに聞こえる話声。



それはいまずっと聞きたかった声で。


先ほど会ったかすがが向かうと言っていた屋上に向かって俺はただ一目散に走り出した。





ついた先。

金色の彼女が俺の方に手を置いて囁く。



「あんなに可愛い子を泣かせるな馬鹿。」


向けた視線の先。


小さな彼女は小太郎の腕にすっぽりと収まっていて。




苛立ちは最高潮に達した。








その場所はおれだけのものだ
















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