ドリーム小説
配達ギルドのあれこれ
ほかにもいくつか配達をすませて、そうしてさて、ダングレストにいる友人に挨拶でもするか、とか思っていたのに。
なぜ、私は、金色騎士の馬に、一緒に乗っている!?
「つきあってもらってすまない!」
「そう思ってるならおろしてくれません!?」
友人のところへ向かう最中、町中で突然この人に抱え上げられて、馬に乗せられたのだ。
どういうことだ?
つきあってもらった?否、連れ去ったの間違いだろうこれは!
「ユーリが言っていたんだ、配達ギルドである君ならば、様々な検問をすぐさま通過できると!」
まあ間違いではない。
現在所属する配達ギルドはいろんなところで配達し続けた結果、様々なところを通行許可する証を渡されている。
それは、緊急時であろうと許されるほどの力を持つ。
ギルド、帝国双方の許可証だ。
つまり、今、この金色の騎士は、幾多もある検問をすぐさま通過したい事態に陥っているということか。
「頼む、ヨーデル殿下の想いを、届ける手伝いをしてほしい!」
共に届けてほしい。
そういわれれば、配達ギルドである私は、断ることなんかできるはずがなく。
「__特急料金になりますから、覚悟しておいてくださいねぇ」
仕方がない、とつぶやけば、ふってくる感謝の言葉。
我ら配達ギルドが運ぶのは、物や手紙だけじゃなく、人の心だって、運ぶのだ。
金色の騎士によって私の体は馬とほぼ平行に乗せられている。
だがしかし、そろそろ姿勢がきついので、座らせてほしい。
それを言葉にしようとした瞬間、ぐっ、とあがったスピード
「__ちょ、スピード早すぎてこっ!!」
「黙ってないと舌を噛むよ!」
噛んでからの忠告はとてつもなく無意味ですよ、騎士さん!
めっっちゃ痛い!!
配達ギルドと通行許可証
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