ドリーム小説
夢だと思った、幻だと思った。
「!!」
突然あいた扉。
響く名前。
体に回った冷たさ
その中にじわり感じるぬくもり。
びくりと震えた体を宥めるようにぎゅうと抱きしめられて。
かぶっていた布団をゆるり、はがされた。
「、」
再び呼ばれた名前。
じわり、あふれた涙。
それに困ったように笑う姿はあの冷たい笑みではなくて。
「ごめん、。」
ぎゅう、と宥めるように抱きしめられて、ぽんぽんと背中をなでられて。
「っ、」
子供みたいにこぼれだした嗚咽。
言いたいことはたくさんあった。
それでも、今いえるのはこの言葉だけだ
「私も、ごめん、ごめん、・・・っお兄ちゃん」
手を伸ばして、その体にすがりついて、ずっとずっと言いたかった言葉を口にすれば。
今まで見た中で一番綺麗に兄が笑った。
改めて、お兄ちゃんができました!
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