ドリーム小説
宵闇 喜八郎6
女の身でありながら忍術学園において忍たまとして在籍する者。
実力としては中の上。
力では勝てないことを理解して素早さを生かす。
それでは男の中で混じる限界地。
その変わりと言っては何だが座学は強い。
そして、女としてのくのいちとしての技を知らない危うい人
そして私が好きな綾部喜八郎さんの思い人。
見ていればわかる。
ずっと見ていたからわかる。
喜八郎さんが誰を好いているのかなんて
けれど、まだその思いは通じあっていないのだから、あの人は気がついていないのだから
まだ入るすきはあるかもしれないと、そう思った。
だから、彼女に宣戦布告をした。
喜八郎さんを思う人がいるのだから、邪魔をしないで、と。
遠まわしに離れてほしいという言葉だったのに、皮肉なことにその言葉で気がついたのでしょう。
自分が喜八郎さんに抱く小さな恋心に
喜八郎さん
名前を呼べば無表情ながら柔らかくなる雰囲気にうぬぼれていたのです。
結縁
彼が名前を呼ぶ数少ない異性の一人だと認識していたのです。
先の襲撃で、先頭に立ちこの学園を守った人。
私はその時に初めてこの人を認識した。
そうして同時に知った喜八郎さんがこの人に向ける想いに。
本当にずるい人。
仙蔵先輩にも可愛がられて、忍たまたちの中で生き生きと生きるそんな人。
そして喜八郎さんに思われる羨ましい人。
だけど、邪魔はさせてください。
あなたたちが結ばれるそれまではもう少し私に機会をください。
先ほどきたあの人と喜八郎さんが同じ空間にいるのを見たくなくて部屋を出た。
交わった視線でには迷いと困惑。
そして謝罪。
正直な人なのね。
気がついてしまったこと、隠せばいいのに。
正直な人
だからこそあなたも惹かれたのでしょう?
だって、私はあなたのそんな柔らかい笑顔見たことなかったもの。
「喜八郎さん。」
「なに?」
穴をひたすら掘る彼の横でそっときりだす。
「今度実習で街にでますの。その時忍たまと共に行動しなくてはならないのですけれども・・・よろしければ付き合ってくれませんか?」
宣戦布告したけれど、勝てないのはわかっているの。
ですから最後にこれくらい許してください。
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