ドリーム小説



記憶を辿って128  例えば意味のわからない衝動。






















たとえば、同じクラスの川西と能勢。


たとえば、違うクラスの時友。


たとえば、時友のクラスにいった時出会った先輩。




たとえば、廊下ですれ違う知らないはずの誰か。






それらは俺の何かを揺さぶる。

それらは俺の根底を覆すことを望むかのように



中学に入って彼らに出会った瞬間から、俺の世界は急変した。

毎日のように感じる既視感。

それはなくなることなどなく、むしろ増えて行った。




それがいったい何なのか

それが何を意味するのか




そんなのわからない。

わかりたいとも思っていない。



だけど






その時折ある既視感が、なにかとても、とても大事なもののように思えて。




忘れてしまってはいけないことを、どこか、遠いところにおいてきてしまったような。




そんな感覚。




たとえば、同じクラスの川西と能勢。


たとえば、違うクラスの時友。


たとえば、時友のクラスにいった時出会った先輩。




たとえば、廊下ですれ違う知らないはずの誰か。



それらに出会った瞬間


忘れているままでは、いけないと、そんな思いが衝動的に湧き上がる。




探さないと

見つけないと









そうしないときっと俺は___













「ねえ、今度の休みに僕の家に遊びに来ない?」


時友が突然そんな提案をした。

俺と、それから川西が何をいきなり言いだすのかと怪訝そうな顔をして見せるが時友の笑みは変わることなく。


「あ、俺行きたい。」


一番にそれに答えたのは久作。

楽しげに笑いながら言葉を続ける。


「よく考えたら学校ではよく一緒にいるけど遊びに行ったりとかしたことなかったもんな。」


行く行く、その言葉に時友がふんわり、とてもとても嬉しそうに笑うものだから。

川西と二人、顔を見合わせて、笑う。

「仕方がないな」

「・・・その日が空いてたらな!」

その笑顔を壊したくないと思ったんだ。













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