ドリーム小説





記憶を辿って36 こんな世界滅んでしまえばいいのに



















見つけた見つけた見つけた




この歓喜をどのような言葉で表せるというのか



嬉しい

嬉しい

うれしい



君に再び巡り合えたことが




「っ、雷蔵っっ!!?!」



ようやっと見つけた君。


大事な大事な私の片割れ。




振り向いた雷蔵。

私を映したその瞳が、大きく驚きで見開かれて。

私と同じ顔が

私と同じ声が

私と同じ君が





「ええ、と、始めまして。」





私のすべてを否定した





大事な大事な君は




「どこかで出会ったことあったかな?」



私に始めましてとナイフを放った。


ふわり笑う顔は以前と変わらないのに



私はもう君には必要はなかったのだね。


「僕とそっくりだね。」



私を記憶の中に存在させてくれなかったようです。





「すまない、人違いだったようだ」











そうして私は半身を失った








君のいない世界に存在意義を見いだせないというのに。

私はこれからどうやって生きていけるというのだろうか。







こんな世界滅んでしまえばいいのに



そう思うのに





君がいる世界はもう壊れてほしくなどはないんだ

























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